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誰が賢者を殺したか?のあらすじと感想

2018年2月9日

誰が賢者を殺したか?は人類が肉体・遺伝子レベルまでインターネット技術を使うようになった近未来を舞台にした近未来サスペンス漫画です。

誰が賢者を殺したか?第1話あらすじ

アメリカ合衆国、ペンシルバニア州、アーミッシュ村。村でも有名な跳ねっ返り娘のノエルは、父親のレオナルドを亡くした為、正真正銘の一人になってしまいました。

父親を失ったノエルのもとに、FBIが現れます。そこで、ノエルは村の外がどうなっているのか、聞かされます。世界は、DNAデバイス化に成功し、拡張現実と現実が共存する超情報化社会となっていました。

しかし、ノエルは、DNAデバイス化をしていない為、村の外の人々と文明的な溝があります。FBIがノエルのもとに現れた理由は、驚くべき事実によるものでした。

2年5か月前に世界規模のサイバー事件が起きていました。犯人は、政府や企業のネットワークを改ざんして、大金を奪い、交通や施設といった重要なインフラを掌握していきます。

犯人の出現してから、わずか1週間で、超情報化社会はその機能を失い、その振る舞いから、犯人は「魔王」と呼ばれ、人々から恐れられました。しかし、そんな「魔王」の支配は長く持ちませんでした。それは奇妙なハンドルネームを持った9名によって、魔王は倒されました。FBIはそんな魔王事件の手がかりでもある、奇妙なハンドルネームのパーテの一人である賢者ダーゲンハイムを発見します。

それが、ノエルの父親だったのです。ノエルは父親が殺されたことを知り、その重要参考人が9名の一行の一人盗賊ゾロがいる日本まで向かいます。

第1話の感想

主人公ノエルの田舎っぽさがにじみ出たセリフが序盤に強烈にイメージ付けられ、そんな中、超情報化社会という世界観設定が掘り下げられるというのは、斬新でした。

さらに、作品のタイトルでもある「誰が賢者を殺したのか」という謎と、奇妙なハンドルネームの一行の正体が徐々に、分かっていき、物語の中にサッーと引き込まれていきます。

主人公のセリフが、やや読みづらくもありますが、超情報化社会において、DNAデバイス化していないノエルは、特別な存在といったところです。

又、FBIの面々も個性豊かで、露骨にエリート気取るサイモンや常識的なキャラクターのマルコ等など、これからの活躍が期待できます。なんといっても、ノエルの、父親を殺した犯人を必ず捕まえてみせる!といった覚悟等が、応援したくなります。

誰が賢者を殺したか?第2話あらすじ

ノエルは、村を出発する際に、村長からアーミッシュとして「犯人を赦す」ように諭されます。FBIに同行したノエルは、日本に降り立ちます。

FBIは通信記録から、盗賊ゾロが、とある大学の関係者ということを割り出します。容疑者411人の中から、盗賊ゾロをおびき出すために、マルコは、ゾロ宛に、賢者ダーゲンハイム名義で、新宿御苑に明日の正午来なければ、罪を公表するといった内容のメールを一斉送信しました。

一方、猫のアスランしかリアルでは、友達がいないコミュニケーション不全の大学生の溝呂木一馬(みぞろぎかずま)のもとへ1通のメールが届きます。それは、賢者ダーゲンハイムからのもので、罪の公表するといった文面のメールでした。

これは、FBIが賢者になりすまして、おびき寄せる作戦の一つでしたが、溝呂木一馬には、ある能力がありました。それは、誰の視覚でも盗めるという能力です。その能力で、マルコやドローン映像の視界を盗み、FBIをやり過ごそうとした盗賊ゾロこと、溝呂木一馬でしたが、唯一DNAデバイス化していない一人の少女によって、捕まってしまいます。

しかし、溝呂木一馬には賢者ダーゲンハイムが殺されていること自体、知りませんでした。彼が賢者ダーゲンハイムだと思っていたのは、FBIのマルコだったからです。

第2話の感想

物語の鍵を握る人物であるはずの、盗賊ゾロが、コミュニケーション不全で、猫としか会話をしない大学生だったのは、驚きでした。

盗賊ゾロこと、溝呂木一馬パートと、ノエルのパートがこの話で繋がってきて、今後どうなっていくのか、気になりました。
主人公のノエルが、溝呂木一馬の視界を奪うという絶対的優位な能力を持っているのに対し、そもそもDNAデバイス化していないといった、もはや、超情報化社会において、能力の類が全く効かないという対照的な立場を描いているのが、素晴らしいと思います。

正体不明の一行の盗賊ゾロの正体を掴んだFBIが、窮地に立たされているという状況で、ノエル一人が、勇敢に立ち向かう姿は、とても凛々しいと感じました。

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